降圧薬は「就寝前」に服薬すべき?

降圧薬は「就寝前」に服薬すべき?

提供元:
HealthDay News
  • 公開日:2019/11/12
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降圧薬は「就寝前」に服薬すべき?のイメージ

 降圧薬は起床後ではなく、就寝時に服用するとよいかもしれない――。そんな研究結果を、ビーゴ大学(スペイン)アトランティック研究センターのRamon Hermida氏らが「European Heart Journal」10月22日オンライン版に発表した。降圧薬を就寝時に服用すると、起床後の服用に比べて心筋梗塞脳卒中心不全の発症リスクやこれらの心血管疾患(CVD)で死亡するリスクが大幅に低い可能性があるという。
 降圧薬を起床後に服用した群と比べて、就寝時に服用した群ではCVDによる死亡リスクは56%有意に低かったほか、心筋梗塞リスクは34%、血行再建術の施行リスクは40%、心不全リスクは42%、脳卒中リスクは49%それぞれ有意に低かった(いずれもP<0.001)。また、これらのイベントを合わせた複合アウトカムの発症リスクについても、就寝時に服用した群では45%有意に低かった(P<0.001)。これらの結果は、性や年齢、糖尿病や腎臓病の併存といったリスク因子の有無にかかわらず一貫してみられたという。

 

高血圧の薬を飲まれている患者さんも多いかと思われますが、興味深い発表がありました。

一般的には朝に薬を飲むように処方することが多い降圧薬が、寝る前に飲むことで効果がより発揮されるようです。

 特に今からの季節、モーニングサージといって、早朝に脳卒中心筋梗塞などのトラブルが多くなりますから、血圧が一番高くなる早朝にターゲットを合わせて、寝る前に飲むことは理にかなっているのかもしれません。