更年期障害に漢方を!

更年期障害は閉経前後、女性ホルモンが減少し始めると出現することが多くなります。

一般的には45から55歳位に現れます。

症状は人それぞれですが、気・血・水のいずれの乱れによっても起こりえます。

頭痛や肩こりなどの”血”の乱れによるものや、のぼせ、ほてり、不眠などの“気”の乱れによるもの、めまい、耳鳴りなどの”水”の乱れによる症状がよくみられます。

もちろん閉経直後ではホルモン剤もよく用いられますが、漢方では症状に合わせて”血”の乱れには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが、また”気”の乱れには加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)、また”水”の乱れには苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)などを用いて、人それぞれに合った漢方を処方することが可能です。

お悩みの方はご相談ください。

夏バテしてませんか?

夏の暑さもそろそろ終わりを告げようとしています。

今年は特に猛暑で、エアコンをつけっぱなしにすることも多かったと思います。

すると、体がだるい、重い、食欲がない、頭痛、肩こり、めまいなど、いわゆる夏バテの症状が出やすくなります。

冷たいものの摂りすぎによって、胃腸の働きが衰えて、脾虚(ひきょ)という状態になります。

まず試してもらいたいのは補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

体力、気力の低下を防ぎます。

体力のあるなしにかかわらず使えます。

少し高齢、体力低下が高度になると人参栄養湯(にんじんえいようとう)

貧血がある方は十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)が合うと考えられます。

更年期とかを合併されると加味帰脾湯(かみきひとう)もよろしいです。

いろいろ使い分けができますのでお試しください。

 

便秘してませんか?

便秘で悩まされていませんか?

西洋医学的には弛緩性(しかんせい)便秘と痙攣性(けいれんせい)便秘に分けられます。

弛緩性便秘は胃腸の運動機能の低下によっておこります。

運動不足や便の元となる食物繊維の不足が原因になります。

痙攣性便秘はストレスなどにより胃腸が緊張し痙攣様な動きを起こすため、コロコロの便になります。

両社が合併することも多いです。

根本的には食物繊維の多い食品をとり、適度な運動を心がけ、ストレスを発散させる事が必要です。

薬物ではマグネシウム製剤で便を柔らかくして便秘を改善さすることが多いです。

効果が薄い場合、いわゆる下剤を用いますが、あまり常用するのは良くありません。

大腸メラノーシスなどを起こすことがあります。

漢方ではまず大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)を使用します。

他にはストレスが原因の場合、緊張を和らげる柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、肥満だと大柴胡湯(だいさいことう)や防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などで内臓脂肪の減少を目指します。

更年期がある方は桃核承気湯(とうかくじょうきとう)や加味逍遥散(かみしょうようさん)が便秘によく効きます。

常習便秘の方は一度お試しを。

頭痛はどうしてますか?

みなさん、頭痛はどうされてますか?

片頭痛、筋緊張型頭痛、群発頭痛などがよく見られます。

まれに、脳梗塞くも膜下出血など急を要するものもあります。

一般的にはセデス、ロキソニンなどの鎮痛剤を飲まれることが多いと思います。

ただ鎮痛際は対症療法の一時しのぎでしかありません。

解熱作用もあることから、体を冷やしてしまう、また心臓や腎臓にも悪影響があるため常用することはお勧めしません。

そこで漢方をお勧めします。

特に今の時期、エアコンの効いた部屋でじっとして、冷たいものを摂りすぎたりすると水分の代謝が悪くなるため、いわゆる”水毒”が起こりやすくなります。

この場合は五苓散(ゴレイサン)が良く効きます。おそらく数分のうちには効果が出るでしょう。

肩こりがつらくて頭痛を起こす場合には葛根湯(カッコントウ)です。

筋肉のコリをほぐす作用が強いため、風邪でなくてもよく使います。

また、片頭痛には呉茱萸湯(ゴシュユトウ)が良く効きますが、これはとにかく苦いので飲みずらいです。

予防的には気・血・水のバランスをうまくとっていくことが重要です。

予防的に飲む漢方もいろいろあり、体質に合わせて処方します。

 

 

咽喉頭異常感症とは

喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)とは、「のどがつかえる」「しめつけられる」「何かできている」など、さまざまな言葉で表わされるのどの違和感、異常感覚のことです。

甲状腺疾患、気管支喘息逆流性食道炎などでもおこりますが、その場合はそれらの治療を優先させます。

内視鏡、CTなどの検査をしても異常のないこと多いです。

原因不明のことも多く、ストレスによってもよくみられます。

漢方的には気・血・水のうち気の巡りが悪い「気うつ(気滞)」によって起こる症状と捉えられています。そのため、気を巡らす治療をしていきます。

半夏厚朴湯が良く用いられますが、単独ではなかなか良くなりません。

柴胡などが入っている漢方を併用することで、良くなることが多いです。

 

 

インフルエンザや肺炎のワクチン接種でアルツハイマー病リスクが低下

インフルエンザや肺炎のワクチン接種でアルツハイマー病リスクが低下

提供元:HealthDay News

 
 

 インフルエンザや肺炎球菌のワクチンに予想外の効果がある可能性を示唆する2件の研究結果が、アルツハイマー病協会国際会議のバーチャルミーティング(AAIC 2020、7月27~31日)で発表された。これらのワクチンを接種した人では、アルツハイマー病の発症リスクが低下することが示されたのだ。同会議ではさらに、認知症患者が重篤感染症に罹患すると、認知症のない人と比べて、死亡リスクが高まることを示した研究結果も報告され、感染症予防の重要性が浮き彫りになった。

今日は興味深い発表があったので、報告します。

予防接種することで認知症の予防効果があるかもしれないとのことです。何らかの炎症を抑えている可能性があるようです。

いずれにしても、コロナのこともありますし、予防接種は必ず受けていた方が安心ですね。

 

 

 

 

 

 

 

その症状は夏風邪?それともアレルギー?

夏本番で暑くなってきましたね。

熱中症対策は必ずしてください。

家にいるときは一日中エアコンをつけっぱなしにしておいた方が良いかと思います。

鼻水、くしゃみが出ることがあるかと思いますが、その症状はおそらくアレルギー性鼻炎でしょう。

エアコンによりほこりとかダニがまき散らされ、それを吸入することで発症します。

西洋薬もいいですが、漢方薬も良く効きます。

標治療法と言って、まず困っている症状を治します。

鼻炎であれば小青龍湯や葛根湯などがこれに当てはまります。

それに対して本治療法とは、根本治療になります。

鼻炎であれば根本的に治してしまう。

極端なことを言うと、一生鼻炎が出なくするようにすることです。

アレルギーだと免疫の異常をきたしていることが多いので、それを補正して、正常の状態に戻す治療です。

補中益気湯をベースに体質によって組み合わせることになります。

これは、子供の方が治りやすいです。

大人だとその異常が長く続いているので、正常の状態に戻すのに時間がかかります。

ただ、子供はなかなか漢方を飲めないことが多いことが欠点です。