甘いもので腎臓が悪くなる

甘過ぎる飲み物が腎臓を害する可能性

HFCS添加ドリンクで腎血管抵抗増大

国際医学短信2020年6月16日 (火)配信   

 甘味飲料の中には腎臓を障害するリスクを持つものがあることが報告された。果糖(フルクトース)コーンシロップで甘く加工したソフトドリンクを摂取すると、腎臓内部の血管抵抗が有意に上昇するという。米ニューヨーク州立大学バッファロー校のChristopher Chapman氏らの研究の結果であり、「American Journal of Physiology. Renal Physiology」4月6日オンライン版に掲載された。

 

先日に続いて甘い物のお話です。

果糖コーンシロップ(high-fructose corn syrup;HFCS)は、「果糖ブドウ糖液糖」などと表示される食品添加物で、ソフトドリンクを甘く加工する際などに用いられている。

ドリンクバーなどでよく使用されています。

これらをとりすぎると、腎臓の血管が収縮して血管抵抗が上昇し、将来的に腎臓の機能低下を起こす可能性があります。

糖尿病でなく、腎臓にも悪い影響があるため、ソフトドリンクの飲みすぎには注意しましょう。

人工透析にならないように。

コロナ太り

コロナウイルスも落ち着きも見せ始め、社会活動も再開されつつあります。

自宅での生活が長いと、どうしても運動不足、過食になり、いわゆるコロナ太りの患者さんが増えています。

運動と食事のバランスだと、食事が9割、運動が1割なので、まずは食事を注意する必要があります。

BMIが25以上の方は、まずは甘いものや炭水化物(米・パンなど)を減らすことが効果的です。

これらは中性脂肪の原料となり、内臓脂肪になりやすいからです。

やりすぎは良くありませんが、いわゆる"糖質制限"が非常に有効です。

がんばりましょうね。

当院ではCTにて内臓脂肪の面積も可能です。(100㎠以上にてメタボの判定)

興味ある方は一度測定してみては?

運動により認知症予防

有酸素運動が高齢者の脳を若返らせる?

6カ月間の運動で実行機能や情報処理速度が改善

  たとえ長い間、座ってばかりいる生活を送っていた高齢の人でも、有酸素運動を半年間行うことで、思考力や記憶力は向上する可能性があるとする研究結果を、カルガリー大学医学部(カナダ)のMarc Poulin氏らが報告した。有酸素運動により脳への血流が増大し、加齢による影響にも対抗できるのだという。Poulin氏は「どんな人でも、加齢とともに頭脳や身体は衰えるものだ。しかし、年をとってからでも運動を始めることは、脳にとても大きなベネフィットをもたらす可能性がある」と述べている。

 

高齢者だけでなく、若いうちから運動習慣を身に付けたいですね。

漢方的にも”於血”と言って血流の低下は、生活習慣病、がん、更年期など万病の原因とされています。

運動は於血予防に最適で、気・血・水をうまく整えることが健康維持につながります。

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甘いものは危険?

甘い飲み物が女性の心臓を傷つける

1日1回摂取でCVDリスク2割上昇

 

 炭酸飲料などの甘い飲み物を多く飲む女性は、心臓病脳卒中のリスクが高いことを示すデータが報告された。フルーツジュースも果汁100%でなく加糖されている場合は、有意なリスクになるという。米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のCheryl Anderson氏らによる研究で、「Journal of the American Heart Association」5月13日オンライン版に掲載された

 

甘い物の摂りすぎは糖尿病や高脂血症、肥満などの原因になりやすいからなのでしょうね。

甘いものが欲しくなるのは、漢方学的には〝肝”(西洋医学的な肝とは異なります)に乱れがあることが多く、ストレスががたまっている状態なので、そこをうまく発散、改善しないといけないかもしれません。

舌の両側に凸凹があり、歯の跡がついている人はこの状態なので気を付けてください。

盲腸(虫垂炎)にCTが有効


虫垂炎は初期だと比較的軽い手術で治ります。しかし進行すると、破裂して腹膜炎をおこすので注意が必要です。

もっと早期だと抗生物質の投与だけで治ることがありますので、早期発見が重要となります。

最近、CTにてごく初期の虫垂炎を発見しました。

赤印の先端が肥厚した虫垂です。

初期の炎症と考えられ、抗生物質の点滴により治癒しました。

CTは虫垂炎の診断に非常に有効と考えれられますので、右下腹部痛あれば是非とも検査してください。

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コロナ肺炎

世間を騒がせているコロナ肺炎ですが、かなり特徴的なCT像を呈するようです。

すりガラス状の影が辺縁に分布するようです。

このような肺炎はあまり見たことがありません。

普通の肺炎は中心部より辺縁に広がるように分布するからです。

 

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1日1個の卵で心疾患リスクは上昇しない

1日1個の卵で心疾患リスクは上昇しない

50カ国の総計17万7,000人以上を対象にした解析結果

国際医学短信2020年2月17日 (月)配信 

 1日1個の卵は健康に良いのか悪いのか――。長年議論されてきたこの問題に終止符が打たれるかもしれない。卵を1日1個食べても心臓に悪影響はないことが、マクマスター大学(カナダ)公衆衛生研究所(PHRI)の研究チームが実施した大規模研究で示された。

 また、卵の摂取量と血液中の脂質やその構成成分、あるいはその他のリスク因子との関連も認められなかった。 

卵は優れた栄養源でし、今回の研究において、既に心疾患のある人や服薬中の人にも有害な影響は認められなかった点を強調している。

 

 

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従来より卵はコレステロールをたくさん含んでいるため、コレステロールの高い人は控えるように言われてきました。

その一方で、必須ビタミンやミネラル、非常に良質のタンパク質などが豊富に含まれています。

こんなに大規模な検証によって安全性が証明されたので、特に高齢者は良質なたんぱく源として積極的に摂取すべきですね。