中年期の肥満が認知症発症リスクの上昇に関連

約6,600人を対象にした英国の大規模研究

国際医学短信2020年7月9日 (木)配信

 中年期に肥満であると、認知症の発症リスクが高くなる可能性のあることが、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のDorina Cadar氏らによる大規模研究で明らかにされた。Cadar氏は「公衆衛生的介入により、認知症を全てではないにしてもかなりの割合で予防できるようになるのではないかと期待している」と述べている。詳細は「International Journal of Epidemiology」6月23日オンライン版に掲載された。

 

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肥満と認知症との関連が報告されました。

高血圧や、糖尿病などの合併症によるものかと思いましたが、それらを考慮して、除外して、有意差があったようです。

認知症リスクが肥満により31パーセント上昇しています。

肥満そのもがリスクになるようです。

漢方薬にも肥満に効果のあるものがいくつかありますので、お困りの方はご相談ください。

ボランティアに参加すると寿命が延びる?

ボランティアに参加すると寿命が延びる?

年50時間以上で有意に死亡リスク低下

国際医学短信2020年7月1日 (水)配信 

 

 ボランティア活動に参加することが長寿につながる可能性が「American Journal of Preventive Medicine」6月11日オンライン版に掲載された。

 ボランティア活動に全く参加していなかった人を基準として、他群の全死亡リスクを比較すると、年間100時間(週換算で約2時間)以上参加している人の死亡リスクは44%有意に低く、年間50~99時間参加の人も28%有意に低かった。また、身体機能に制限が生じるリスクは、同順に17%、16%有意に低かった。

 このほか、ボランティア参加時間が長い人では、主観的健康感が高い、身体活動量が多い、楽観的で人生に目的を持ち幸福感が強い、孤独であることや絶望を感じたりうつ症状を示すことが少ない、友人と連絡をとる頻度が高い、などの傾向が認められた。

 

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大変面白い論文ですね。

人間は本来社会的動物なので、他人と交流したり、役立つ行動することで、自分の幸福につながっているのでしょうね。

他人を思いやる心、”仁”を大切に生きていきたいものです。

熱中症に注意

6月は意外と熱中症が多い季節です。

真夏と違って油断もあるかもしれません。

特に今年はコロナの影響でマスクをつけることが多いので、注意が必要です。

スーパーなど人の集まる施設ではマスクも必要かもしれませんが、一人で外を歩く際にはマスクは着けなくてもいいと思います。

熱中症のリスクの方が高いと考えれらますので。

漢方を飲みやすく

漢方薬は基本粉薬です。

いくらいいお薬でも飲めないと始まりません。

この人、この症状にはこの漢方が合うのに粉薬が苦手ということで、飲めない人もいっらっしゃいます。

ただ、漢方メーカーの中にはそういう人ために錠剤が準備されています。

今月も新たに苓桂朮甘湯が加わりました。

このお薬は”水毒”の改善薬で、体内の余分な水分を取り除いてくれる作用があります。なので、めまい、ふらつきには良く効きます。

いわゆるメニエール病には第一選択になります。

夏にエアコンの効いた部屋でじっとしている、冷たいもの、甘いものをとりすぎる、こういう状態では水毒になりやすいため、今からの季節、頭痛、めまい、肩こり、冷えでお悩みの方は一度お試しください。

 

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腸活しましょう~

腸活っていう言葉御存知ですか?

腸内細菌である善玉菌と悪玉菌のバランスが悪いと、いろいろな病態を引き起こすことが分かってきました。

世界的に長寿の国、地域では発酵食品を上手に取り入れていることが多いことが知られています。

アトピー、鼻炎などのアレルギー疾患、潰瘍性大腸炎クローン病などの腸疾患、うつ病などの自律神経疾患などの一因ともいわれています。

セロトニンが減少するとうつ病になりやすいといわれますが、90%は腸で作られます。

乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は毎日摂取しましょう。

そのえさとなる植物繊維も忘れずに。

 

甘いもので腎臓が悪くなる

甘過ぎる飲み物が腎臓を害する可能性

HFCS添加ドリンクで腎血管抵抗増大

国際医学短信2020年6月16日 (火)配信   

 甘味飲料の中には腎臓を障害するリスクを持つものがあることが報告された。果糖(フルクトース)コーンシロップで甘く加工したソフトドリンクを摂取すると、腎臓内部の血管抵抗が有意に上昇するという。米ニューヨーク州立大学バッファロー校のChristopher Chapman氏らの研究の結果であり、「American Journal of Physiology. Renal Physiology」4月6日オンライン版に掲載された。

 

先日に続いて甘い物のお話です。

果糖コーンシロップ(high-fructose corn syrup;HFCS)は、「果糖ブドウ糖液糖」などと表示される食品添加物で、ソフトドリンクを甘く加工する際などに用いられている。

ドリンクバーなどでよく使用されています。

これらをとりすぎると、腎臓の血管が収縮して血管抵抗が上昇し、将来的に腎臓の機能低下を起こす可能性があります。

糖尿病でなく、腎臓にも悪い影響があるため、ソフトドリンクの飲みすぎには注意しましょう。

人工透析にならないように。

コロナ太り

コロナウイルスも落ち着きも見せ始め、社会活動も再開されつつあります。

自宅での生活が長いと、どうしても運動不足、過食になり、いわゆるコロナ太りの患者さんが増えています。

運動と食事のバランスだと、食事が9割、運動が1割なので、まずは食事を注意する必要があります。

BMIが25以上の方は、まずは甘いものや炭水化物(米・パンなど)を減らすことが効果的です。

これらは中性脂肪の原料となり、内臓脂肪になりやすいからです。

やりすぎは良くありませんが、いわゆる"糖質制限"が非常に有効です。

がんばりましょうね。

当院ではCTにて内臓脂肪の面積も可能です。(100㎠以上にてメタボの判定)

興味ある方は一度測定してみては?