咳はどうしてますか?

咳はどうしていますか?

風邪などの呼吸器感染によるもの、喘息などアレルギーによるもの、たばこの障害によるCOPD肺気腫によるもの、あとは特殊なものとして肺がんや結核によるものなどが原因として考えれらます。

感冒薬、気管支拡張薬、抗アレルギー薬、抗生物質などいろいろ選択されます。

漢方では症状に応じて選んでいきます。

当院では痰の絡んだ咳には清肺湯(セイハイトウ)、痰の絡まない乾いた咳には麦門冬湯(バクモンドウトウ)や麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)、アレルギーが併用している咳には小青龍湯(ショウセイリュウトウ)などを選択します。

咳の長引く場合はストレスがベースに有ったり、免疫の低下した場合が多くみられることより、柴胡や人参の入った漢方を併用することも多いです。

咳は余り長引かせないほうがよろしいですよ。

 

短時間睡眠の睡眠薬服用者はメタボが多い

睡眠薬の使用とメタボリックシンドローム(MetS)の関連が明らかになった。睡眠薬を使用している短時間睡眠の人でMetSの頻度が有意に高いという。自治医科大学が地域住民対象に動脈硬化危険因子の検証目的で行っている「JMS-IIコホート研究」のベースラインデータを解析した結果だ。

 

従来より睡眠時間の短い人は肥満になりやすいと言われてました。

今回は睡眠薬との関係で肥満との関係を見たものです。

睡眠時間は短くても、長くてもメタボリックシンドロームになりやすい事から。適度な睡眠時間をとることが重要ですね。

 

しょうがの温め効果について

冬まっただ中で、寒い日が続いていますね。

みなさん生姜湯ってご存知ですか?

寒い時期には飲むと温まりますよね。

これは生姜の中のジンゲロールという成分の効果によるものです。

もちろん温める効果はありますが、発汗を促して体の深部を冷ます作用があるので少し注意が必要です。

なので、生の生姜をすってそのまま飲むと逆効果になることもあります。

じゃあ、どうすればいいか?

生姜は温めたり、乾燥させるとショウガオールという成分に変化します。

これは体の深部から温め、作用時間が長い事より、冷え性の方にはもってこいです。

なので乾燥粉末の生姜を飲み物に入れて飲むと効果が倍増しますよ。

是非とも試してください。

冷え性について

秋になり、朝晩寒くなってきました。

冷え性の方にはつらい季節ですね。

貧血や低血圧あるいは甲状腺機能低下症、更年期障害膠原病などいろいろ冷える原因はあるかと考えられますが、西洋医学的に原因があればまずその治療が優先されます。

それでも冷えが改善されない場合漢方の出番になります。

漢方学的には気・血・水のどこに原因があるかによってお薬を使い分けることになります。

気が停滞したり落ち込んだりした場合は柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンギョウトウ)や人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)などが用いられ、

血液の流れが滞る於血では当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)や当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)などが用いられ、

水の流れが悪い水滞や水毒では苓姜朮甘湯(リョウキョウジュツカントウ)や当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などが用いられます。

ストレスによる冷えは気の乱れと考え、抑肝散(ヨクカンサン)や香蘇散(コウソサン)や半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)などもよく用いられ、また上記を組み合わせて治療します。

お悩みの方は一度お試しください。

 

重い布団に睡眠改善効果あり

8kgの鎖入り布団による不眠改善効果

双極性障害ADHDなどの不眠患者、初のRCT

 

 金属製の鎖を入れ、重みと体へのフィット感を高めた6-8kgの掛け布団を就寝時に使用することで、精神疾患を有する人の不眠症が改善したとする初のランダム化比較試験(RCT)の成績が報告された(J Clin Sleep Med 2020; 16: 1567-1577)。双極性障害や注意欠如・多動性障害ADHD)を合併する不眠患者120人の検討で対照群に比べ、不眠重症度指数(ISI)の大幅な改善が認められたという。

 

面白い発表ですね。

ある程度の重さのある布団の方が良い睡眠効果が得られるそうです。

安心できるためですかね。

羽毛布団を使用している方も多いかと思われますが、不眠でお悩みの方は試してみる価値がありそうです。

 

 

 

風邪の季節ですが咳は出ませんか?

季節の変わり目になり、昼と夜の温度差もあり風邪をひきやすくなる季節になりました。

今年はコロナの影響もあり、神経質にならざるを得ません。

また喘息の季節でもあり、咳が出やすくなります。

咳の原因として感染症のよるものなのか、あるいは喘息によるものなのか、あるいは喫煙者によくみられるCOPDによるものなのかまずは原因をはっきりさせる必要があります。

そのうえで、西洋薬、漢方薬を組み合わせながら治療していくことになります。

気管支炎には抗生物質、喘息にはステロイドの吸入が必要ですが、それ以外には漢方の出番もあります。

痰が切れにくい場合には麦門冬湯(ばくもんどうとう)、痰に加えて鼻水などが出る場合は小青龍湯(しょうせいりゅうとう)、喘息がありそうな場合は麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)が用いられます。

COPD合併していて痰の量が多い場合は清肺湯(せいはいとう)、夜間にせき込みが多い場合は滋陰降下湯(じいんこうかとう)などが用いられます。

他には心不全などで、肺に負担がかかって咳き込む場合は木防已湯(もくぼういとう)も用いられます。

また、咳の出やすい人は”気”の乱れを伴っている人が多いことから、柴胡の入っている漢方で”気”を整えると咳が落ち着くことも多いです。

十分に気をつけましょう。

胃もたれしてませんか?

食欲の秋ですが、今年はコロナもあり外出が減り、おうちでついつい食べ過ぎることも多くなるようです。

胃もたれも起こしやすくなります。

西洋医学的には胃酸を抑えるH2ブロッカーやPPIなどを処方して、逆流性食道炎などを防ぎます。

また、消化剤も処方することも多いです。

漢方ではその人の体質や症状によりいろいろ使い分けることになります。

まずは虚弱な体質の方には六君子湯(りっくんしとう)、四君子湯(しくんしとう)、安中散(あんちゅうさん)を処方して胃の動きを活発にします。

食欲増進作用もあるため、体力増強も期待できます。

体力が中等度以上であれば四逆散(しぎゃくさん)、大柴胡湯(だいさいことう)などでメタボを防ぎつつ胃もたれを改善することが多いです。

胃もたれには精神的なストレスが影響することも多いため、抑肝散陳皮半夏(よくかんさんちんぴはんげ)、加味帰脾湯(かみきひとう)などを処方します。

胃けいれんでは甘麦ダイソウ湯が即効性があります。

お悩みの方がおられましたら、一度お試しを。